介護休業給付金とは?申請方法と受給条件をわかりやすく解説
宮下拓磨
"※本記事の情報は2025年3月時点の制度・サービス内容に基づいています。最新の情報は各公的機関の公式サイトでご確認ください。個別の医療判断については、必ず主治医や専門家にご相談ください。
介護休業給付金とは何か?基本の理解と対象者

朝、仕事の準備をしながら「今日はお母さまの体調が心配で、急に仕事を休みたい」と思ったことはありませんか?介護と仕事の両立は簡単ではなく、特に認知症の親御さんの介護が必要になると、あなたの生活は一変します。そんな時に頼りになるのが「介護休業給付金」です。
介護休業給付金の目的と制度概要
介護休業給付金は、厚生労働省が定めた介護休業制度の一環で、仕事を続けながら家族の介護をしやすくするための経済的支援です。介護のために一定期間休業した際に、休業中の収入減少を補う目的で支給されます。
この制度は、介護離職を防ぎ、介護と仕事の両立を支援するために設けられました。申請すれば、休業中でも給与の約67%(一定の上限あり)が支給されるため、介護に専念しやすくなります。
給付金の対象となる介護休業の条件
給付金の対象となる介護休業は、家族の介護が必要な状態で、労働者が1回につき最大93日まで分割して取得できる休業です。介護休業は、労働基準法や育児・介護休業法に基づいて認められています。
介護が必要な家族の状態としては、要介護認定を受けていることが条件となることが多いですが、認知症の症状が進み日常生活に支障が出ている場合も対象に含まれます。あなたが介護を必要と感じているなら、まずは市区町村の介護保険窓口や地域包括支援センターに相談してみてください。
対象となる家族の範囲と認知症介護の位置づけ
介護休業給付金の対象となる家族の範囲は、法律で定められた「対象家族」に限られます。具体的には、配偶者、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹などです。認知症の親御さんはもちろん含まれますので、あなたが認知症介護で仕事の調整が必要な場合も該当します。
ただし、親戚や友人など、法律上の対象外の方の介護は給付金の対象外です。認知症介護でお困りの方は、まずはこの対象範囲を確認した上で、介護休業給付金の申請を検討しましょう。
介護休業給付金の申請条件と必要書類

「介護休業を取りたいけれど、申請は難しそう…」そんな不安を抱えていませんか?申請条件や必要書類を知らないと、申請がスムーズにいかず、給付金を受け取れないこともあります。ここでは、あなたが確実に申請できるように、条件や書類のポイントを具体的に解説します。
申請に必要な勤務期間と雇用形態の条件
介護休業給付金の申請には、次の条件があります。
- 申請者が雇用保険に加入していること(正社員はもちろん、一定の条件を満たすパートタイム労働者も対象)
- 介護休業を開始する前に、継続して雇用保険の被保険者であった期間が12ヶ月以上あること
- 介護対象家族の介護のために休業すること
- 介護休業中は賃金が支払われないか、支払われる額が少ないこと
これらの条件を満たしていれば、申請が可能です。パートタイムで働く方も対象となる場合があるため、勤務形態が不安な場合は職場の人事担当やハローワークに相談してみてください。
申請時に準備する書類一覧と記入ポイント
申請には以下の書類が必要です。
- 介護休業給付金支給申請書(ハローワークで入手可能)
- 介護休業を開始したことを証明する書類(勤務先が発行)
- 介護対象家族の介護が必要であることを証明する書類(介護保険の要介護認定証など)
- 雇用保険被保険者証
申請書の記入では、介護休業開始日や終了予定日、介護対象家族の情報を正確に記入することが重要です。特に認知症の親御さんの場合、介護の必要性を示すための介護保険証や医師の診断書を添付するとスムーズです。
介護休業開始前の手続きの流れ
介護休業を始める前に、次の流れで手続きを進めましょう。
- まず、職場の上司や人事担当者に介護休業の取得希望を伝え、休業の期間や開始日を相談します。
- 介護対象家族の介護が必要であることを示す書類を準備します。
- 介護休業給付金の申請に必要な書類をハローワークで入手し、必要事項を記入します。
- 申請書類を勤務先と協力して準備し、ハローワークに提出します。
この流れを早めに把握し、準備を進めることで、給付金の受給がスムーズになります。申請書類の記入や提出に不安がある場合は、地域のハローワークや地域包括支援センターに相談してみてください。
介護休業給付金の申請方法と申請先
「申請はどこで?どうやって?」と疑問に思うことも多いでしょう。忙しい介護と仕事の合間に、申請窓口を探したり手続きの方法を調べたりするのは大変です。ここでは、介護休業給付金の申請の具体的な方法と申請先をわかりやすく解説します。
ハローワークでの申請手順
介護休業給付金の申請は、基本的にお住まいの地域を管轄するハローワークで行います。申請手順は以下の通りです。
- ハローワークに行き、介護休業給付金の申請書類を受け取ります。
- 申請書類に必要事項を記入し、勤務先に介護休業の証明を依頼します。
- 介護対象家族の要介護認定証や医師の診断書などの証明書類を準備します。
- 書類一式をハローワークに提出します。
- 申請内容の確認後、給付金が支給されます。
申請時に不明点があれば、ハローワークの窓口で相談できるので、遠慮せずに質問してみてください。
オンライン申請の利用方法と注意点
近年、ハローワークの一部ではオンライン申請も可能になっています。オンライン申請を利用すると、窓口に行く時間がなくても手続きが進められ、特に遠距離介護で忙しい方に便利です。
オンライン申請の利用には、マイナンバーカードや電子証明書などの準備が必要です。また、勤務先の証明書類も電子データで提出できるか確認が必要です。オンライン申請の利用方法は、ハローワークの公式サイトや地域の窓口で案内されています。
申請期限と遅延時の対応策
介護休業給付金の申請期限は、介護休業終了日の翌日から2ヶ月以内です。この期限を過ぎると給付金が受け取れなくなることがありますので、早めの申請を心がけましょう。
もし申請が遅れてしまった場合は、速やかに最寄りのハローワークに相談してください。事情によっては特別な対応が可能な場合もあります。申請期限に間に合わない不安がある場合は、一人で抱え込まずに早めに専門機関に相談することが大切です。
介護休業給付金の給付額と支給期間の詳細

「給付金の額はどれくらい?」「どのくらいの期間もらえるの?」と気になる方は多いはずです。介護休業給付金は、あなたの生活を支える大切な収入源です。ここでは給付額の計算方法や支給期間について詳しく解説します。
給付額の計算方法と給与との関係
介護休業給付金の給付額は、休業開始前の賃金日額の約67%が支給されます。ただし、支給には上限があり、厚生労働省が定める基準に従います。
計算の基礎となる賃金日額は、直近6ヶ月の賃金総額を180日で割った金額です。例えば、月給30万円の方なら、日額は約1万円となり、その67%である約6,700円が1日あたりの給付額となります。
給与が減額されている場合や、パートタイムで働いている場合も、賃金日額の計算方法は同様ですが、条件によって受給額が異なるため、詳細はハローワークで確認してください。
支給期間の上限と延長の可能性
介護休業給付金の支給期間は、1回の介護休業につき最長93日までです。複数回に分けて取得することもできますが、合計で93日を超える支給は原則ありません。
ただし、特別な事情がある場合や介護対象家族の状態が変わった場合は、延長の相談ができることもあります。延長の可能性については、勤務先の人事担当やハローワークに早めに相談してみてください。
複数回の介護休業利用時の給付金取扱い
介護休業は分割して何回でも取得できますが、給付金の支給期間は合計で93日が上限です。たとえば、認知症の親御さんの介護で、数ヶ月にわたり断続的に介護休業を取る場合でも、給付金は最大93日分までとなります。
複数回の利用時は、休業開始と終了の記録をしっかり管理し、申請時に正確に報告することが重要です。給付金の不正受給を防ぎ、スムーズな支給につながります。
介護休業給付金を活用する上での注意点とよくある誤解
「申請したのに給付金がもらえなかった」「介護休業中に働いても大丈夫?」といった悩みはよく聞かれます。介護休業給付金の制度を正しく理解し、誤解を避けることが、あなたの負担軽減にもつながります。
申請時のよくあるミスとその防止策
申請時によくあるミスは、書類の不備や申請期限の超過、介護対象家族の証明書類の不足です。これらは給付金の支給遅延や不支給の原因になります。
防止策としては、申請前に書類を複数回チェックし、勤務先やハローワークの担当者に内容を確認してもらうことが有効です。また、申請期限は必ず守り、早めに準備を進めることが大切です。
介護休業中の就労と給付金の関係
介護休業中にパートタイムなどで就労することは可能ですが、就労時間や収入によっては給付金が減額または停止される場合があります。
具体的には、介護休業中に賃金が支払われる場合、その額に応じて給付金が調整されます。無断で就労した場合は不正受給とみなされるリスクもあるため、就労予定がある場合は事前に勤務先やハローワークに相談すると安心です。
介護休業給付金と他の福祉制度との併用について
介護休業給付金は、他の福祉制度や介護保険サービスと併用可能です。たとえば、要介護認定を受けた親御さんの訪問介護やデイサービス利用と合わせて活用できます。
ただし、給付金の申請にあたり、他の給付金や手当との重複受給に関する規定があるため、詳細は自治体の介護保険窓口やハローワークに相談してください。
介護休業給付金の活用は、介護保険制度の利用とセットで考えると、より負担を軽減しやすくなります。介護保険制度の基本については、こちらの記事も参考にしてください。介護 保険 と は わかり やすく解説する完全ガイド
介護休業給付金と認知症介護の現場での実践例
「介護休業給付金を使って、認知症の親御さんの介護がどのように変わったのか知りたい」という声をよく聞きます。ここでは、実際の事例を通して、あなたの介護生活に役立つヒントをお伝えします。
認知症の親御さんの介護に介護休業給付金を活用した事例
60代の娘さんが、アルツハイマー型認知症と診断された母親の介護のために、職場に相談して介護休業を取得しました。給付金を受け取りながら、夜間のひとり歩き対策や日中の見守りを強化。結果的に、介護疲れの軽減と仕事の継続を両立できました。
このように、介護休業給付金は認知症介護の現場で大きな支えとなります。あなたも、まずは職場と話し合い、申請に向けて準備を進めてみてはいかがでしょうか。
介護休業中の心理的負担軽減の工夫
介護休業中は、介護に専念できる反面、孤独感や不安に襲われることもあります。そこで、地域の家族会や介護支援専門員(ケアマネジャー)に相談したり、介護の合間に短時間の休息を取る工夫が効果的です。
また、認知症介護を支えるAI音声見守りデバイスTomoriのようなテクノロジーを活用すると、同じ質問への対応や服薬リマインドを代行してくれ、あなたの心理的負担を軽減できます。詳しくは記事末尾のTomori紹介をご覧ください。
職場復帰後のサポート体制の整え方
介護休業後の職場復帰は、新たな生活のスタートです。復帰後も介護が続く場合は、勤務時間の短縮や在宅勤務の相談、職場の理解を得ることが重要です。
職場の人事担当者や労働組合と連携し、柔軟な働き方を模索しましょう。また、介護負担を軽減するために、地域包括支援センターやケアマネジャーと連携して介護サービスを活用するのもおすすめです。
よくある質問
介護休業給付金はどのくらいの期間もらえますか?
介護休業給付金は、1回の介護休業につき最長93日まで支給されます。複数回に分けて取得できますが、合計で93日が上限です。
申請に必要な書類を紛失した場合はどうすればいいですか?
紛失した書類は、勤務先や介護保険の窓口、ハローワークで再発行を依頼できます。早めに連絡し、再発行手続きを進めましょう。
介護休業中にパートタイムで働くことは可能ですか?
介護休業中の就労は、一定の条件下で可能ですが、給付金の減額や停止の対象になる場合があります。就労予定がある場合は事前に勤務先やハローワークに相談してください。
給付金の申請に期限はありますか?
介護休業給付金の申請期限は、介護休業終了日の翌日から2ヶ月以内です。期限を過ぎると給付が受けられないことがあるため、早めの申請をおすすめします。
介護休業給付金と育児休業給付金は同時に利用できますか?
介護休業給付金と育児休業給付金は、同時に取得することはできません。ただし、状況に応じて交互に取得することは可能です。詳しくはハローワークに相談してください。
参考リンク(公的機関・一次情報)
厚生労働省の介護休業給付金に関する公式情報
ハローワークの介護休業給付金申請ガイド
認知症介護支援に関する自治体の支援制度一覧
Tomoriで始める新しい見守りのかたち
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この記事では、介護休業給付金の基本から申請方法、認知症介護の現場での活用例まで詳しく解説しました。介護と仕事の両立は決して簡単ではありませんが、制度やテクノロジーを上手に活用して、あなたの負担を少しでも軽くしていただければ幸いです。
また、介護保険や施設選びについて知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
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AUTHOR
宮下拓磨
ReMENTIA株式会社CEO
ReMENTIA株式会社代表取締役 / 北海道大学情報科学院在籍 2021年に初任者研修を取得し, 有料老人ホームでヘルパーとして認知症介護に従事した経験がある. 認知症になっても変わらずに生活できる社会を目指してReMENTIA株式会社を創業. 2024年に未踏IT人材育成発掘事業に採択され認知症支援のためのAIを開発するなど, 現場に根ざした研究開発を得意としている.